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CPM(米国不動産経営管理士)ってご存知ですか?

年の瀬ですね。歳を重ねるごとに時の流れは速くなり、今年もあとわずか。

弊社青山物産は、日々刻々と変化する不動産市況について、もっと専門的に有用なアドバイスを提供できるよう、今期は、各人資格取得目標をたてて、一年間取り組むことにしました。

取得目標とした資格は、以下のみっつ。
・相続アドバイザー
・不動産コンサルティングマスター
・CPM(米国不動産経営管理士)

そして、私、福永がチャレンジしたのは、相続アドバイザーとCPMのふたつです。

本当に久しぶりにブログを書く私ですが、チャレンジしたふたつの資格のうち、受講内容がとても有益で価値のあった、CPMについて備忘録として記しておこうと思います。また、今後受講と取得を検討する方の、参考となれば幸いです。

写真は、CPMだけが着けられる金バッジ。

CPMってどんな資格?

CPM(Certified Property Manager:サーティファイド・プロパティー・マネージャー)は、米国では80年以上の歴史がある、プロパティ・マネージメント(いわゆる資産管理)を行うための資格です。

世界大恐慌(1929年)の後に創設されたIREM(全米不動産管理協会:本部はシカゴ)が管理する資格で、プロパティ・マネージメントの最高峰資格であり、米国をはじめ世界十数か国で普及しております。
※日本の支部は、IREM Japan。
米国では「不動産を買う前に優秀なCPMを買え」という言葉があるほどです。

世界中のCPM資格保有者は約9,000人。そのうち日本では、約600人が活躍しております。

資格取得に際しては、一定の実務要件を満たし、半年間のIREMの定める教育課程を修了し、2日間にわたる修了試験に合格する必要があります。

宅地建物取引士のように業務独占資格ではありませんが、「オーナー利益の最大化」を主目的に、倫理やコンサルティング実務など、多岐にわたって深い知識が求められる資格です。

CPM認定試験までに必要な半年間の教育課程について

CPMの認定試験を受験するには、IREMが定める以下の教育課程を修了する必要があります。

・プロパティマネージャーのための倫理(ETH800)・・・2日
・プロパティマネージャーのための金融計算と戦略(FIN402)・・・2日
・不動産のメンテナンスとリスクマネジメント(MNT402)・・・2日
・プロパティマネージャーに必要とされる人材管理(HRS402)・・・2日
・プロパティマネージャーのためのマーケティングとリーシング(MKL405)・・・2日
・不動産資産の融資と評価方法(ASM603)・・・2日
・不動産資産の実績評価(ASM604)・・・1日
・不動産資産の実績評価―上級応用(ASM605)・・・1日

合計で21日、時間にして約155時間。
各授業すべてにテストがあり、すべてに合格しなければなりません。
※倫理(ETH800)に関しては、他のテストと異なります。

MPSA試験

全ての授業とテストを終えると、制限時間4時間で150問を解く、CPM検定があり、このCPM検定をクリアすると、最終関門のMPSA試験(Management Plan Skills Assessment)があります。

MPSA試験。全く初体験の、思い出すだけでもゾッとする、もう二度と受けたくない試験です。
制限時間は、2時間、、ではありません。2日間!

試験内容は、論文提出。
仮の不動産オーナーに対して、与えられた条件の中で、オーナーの目的(IRRやCCR等)を達成するための、資本改善手段や想定される結果をレポートにまとめるというものです。

厄介なのが、授業からそうなのですが、単位がドルだったりフィートだったりと、馴染みのない単位であること。米国発祥の資格だから仕方ないのですが。。テキストは日本語ですが、米国のテキストを日本語訳してあるので、最初は違和感があると思います。

1日目は9時に始まり、1時間のランチタイムを挟み17時まで7時間。
2日目は、初日同様9時に始まり17時まで。ですが、、、この日はランチタイムであっても一切外出できません。昼食まで用意されるという徹底ぶりで、8時間缶詰め状態です。
※700/1000以上で合格(足切り科目あり)

初日は帰宅しても、試験のことが頭から離れず、夜中に目を覚まし試験について考える始末。脳が働き過ぎて糖分不足で思考停止に陥りそうでした。本当に疲れました。これから受ける方は、ブドウ糖90%のこのラムネを携えるのが僕からできる一番のアドバイスです。MPSA試験中、一時間に1粒補給しましょう(笑)
budou

資格取得までの費用について

全部で80万円程度かかりました。

主会場が品川泉岳寺ですので、東京の私は旅費等の負担はありませんでしたが、中部や東北など他県からから来ていた受講生は、交通費・ホテル代等を含め130万円くらいかかったということも聞いています。ただ、それでも取得する価値があると言っていたのが忘れられません。

東京以外の会場は、大阪・福岡・北海道があります。

CPM資格取得のすべてのカリキュラムを終了して

他の資格に比べて時間もかかるし費用も掛かりますが、学んだことの価値はとても大きかったです。投資物件を見ても今までとは違った視点を持つことができましたし、実需(居住用)不動産、リノベーションでも応用できるところもあります。

知識のみならず、全国にたくさんの同期ができたということも大きな価値です。

例えば、福岡で不動産投資を行いたいというお客様がいらした時に、同じ価値観を持った現地のCPMに、賃料相場や地域動向などの活きたデータを聞くことができます。

投資分析には同じ指標(GPI、EGI、NOI、OPEX、ADS、BTCF等)を使って考えていますので、利回りについての考え方に相違がなく、DCF法によるIRR(内部収益率)やNPV(正味現在価値)やCAPRATE(資本化率)など、同じ目線で投資分析ができるのも嬉しいです。

CPMでは分析の際に、ヒューレットパッカート社の10bⅡ(テンビーツー)という金融電卓(米国では投資アナリスト・ファンドマネージャー等が使用)を使います。
10b2
今後、CPMを受験しようとする方は、金融電卓には慣れておいた方がいいかもしれません。
スマホのアプリでもありますので、お勧めです。
個人的にはアプリにも入れてますし、会社用と自宅用にあるくらいです(笑)

投資とは何か、時間とは何か、たくさんの視座を与えてくれたこの半年。
もう二度と受けたくない試験でしたが、大きく変わる試験でした。

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