事務所の窓に桜咲く

青山物産を名乗りながら、桜新町に移転したのが、昨年の9月。
移転しました!のブログの一つでも書くのが、企業としては当然のことなのだろうが、少人数で、当ブログの更新頻度を見てもお分かりいただけるように、筆不精の集団ということで、その辺のところはご容赦いただきたい。

さて、移転当初より心待ちにしていた、窓先の桜が咲いたので、お裾分けということで、ブログを書いてみた。

できれば、日頃お世話になっている方々を招いて、桜を愛でながら一献と行きたいところだが、片付いていない室内をお見せするのもはばかれるのと、コロナの状況も多少の言い訳にして、今年は諦めた。

来年は、是非とも花見を行いたいものだ。

桜新町は、結婚してから移ってきて十数年になる。所帯を持ったのがこの町で、娘たちも生まれ育ったのがこの町なのだから、私たち家族にとっては、地元である。
暮らしの基盤をここに作って十数年経つのだから、様々な人々とのつながりもできている。

ここに移ってくることになったのも、そんな繋がりによるものだった。

不動産を生業にしているのだから、会社にも地元といえる町が欲しいと、常に思っていたのだが、前にいた青山ではそれが難しかった。

青山では、人は空にいる。空をたったか歩いている。空にいては落ち着いて話すことができない。桜新町では、人は地面にいる。地面をゆっくり歩いている。地元という町には、人が地面を歩いていた方がいい。

念願かない、プライベートで地元だった桜新町は、会社にとっても地元となり、桜新町は、私にとっての完全なる地元になった。

水曜日は、私にとっての休日だ。そして火曜の夜は、休み前のちょっと一息つける時間だ。
2つあるお決まりの店のどちらかで、ほぼ決まった料理を頼むのが常の火曜日なのだが、先週は、折あしくどちらも満席で、入ることができなかった。

仕方がないので、新しいお店を開拓してみようと、ちょっと歩いて見つけた小料理屋に入った。夫婦と母親との3人で切り盛りしている小さな店だった。
安くて気の張らない、さっと出てくる料理が多く、それでいてお腹もしっかり満たされる、私好みのお店だった。

ひとりで飲んでいると、誰かと話したくなってしまうのが、私の性分。美味しい料理に舌が満たされると、それが加速してしまうのも仕方のないこと。

自然とご夫婦と話すようになった。

聞くと大将2代目で、50年以上続くお店らしい。話すうちに、共通の知り合いも何人かいることに気が付いた。

散らばっていた点と点が、ふとしたきっかけで結びつき線になる。これが地元の面白いところ。

十数年目にして、新たに通い続けたい店を見つけてしまった。
そして、そこで、改めて思った。

私はもう、この町で下手な酔い方はできなくなった。

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四方田裕弘
  • 四方田裕弘
  • 1976年生まれ、東京生まれ東京育ちで2人の娘の父です。建物、特に近代建築が好きで、ちょっとした旅行でも近代建築を探し当て、見に行ってしまいます。

    【保有資格】CPM(米国不動産経営管理士)/(公認)不動産コンサルティングマスター/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士/管理業務主任者/相続アドバイザー