IRVの法則と管理会社(パートナー)の大切さ
福永です。
今日は不動産価格(主に収益物件)の考え方をご紹介します。
これは、CPM(米国不動産経営管理士)でも学ぶ黄金律のような式ですが、
非常にわかりやすく、実需不動産の考え方でも応用できると思います。
ただし、実需の場合は賃料から考えると、流通価格よりも低く算出されるので、売却時は取引事例に基づいて行うのが良いでしょう。
また、この式を理解すると管理会社(パートナー)の大切さがわかると思います。
V=I/Rの黄金律
V:Value(価値・価格)
I:NOI(物件が稼ぐ実際の収入)
R:CAPRATE(キャップレート=資本化率)
※その物件が幾らの利回りで売り買いされるか。
V(価値)はI(NOI)とR(キャップレート)によって決定されます。
「Iが低い」=「Rが高い」という相関関係になります。
スラム化した空室や、不良入居者が多い物件は「NOIが低く」なり、リスクが高いと感じるので、より高い利回りを求める傾向にあります。
キャッシュフローツリーからNOIとキャップレートの構成要素を知る
上の表をご覧ください。
キャッシュフローツリーからNOIの構成要素を書き出しました。
■NOIをアップさせるためには・・
収入面:家賃の見直し、空室損の改善、滞納改善、雑収入アップ
支出面:運営費の見直し
これらを改善することにより、NOIが上昇すると同時に、売却時に投資家が感じるリスクが取り払われ、キャップレートは下落します。
上記は、キャップレートの構成要素です。
R=rf+rp-g
rf(長期国債などのリスクフリーレート)
rp(立地・物件・運営のリスクプレミアム)
g(NOIの成長率)
難しく感じるかもしれませんが、ここで言いたいのは、リスクプレミアムを取り除くことです。
・立地的なリスク
・物件自体のリスク
・運営上のリスク
それによって、キャップレートは下がります。
■具体的に以下のような物件があったとします。
NOI:800万円
R(投資家が求める利回り):7%
V:800万円÷7%=11,430万円
上記物件を運営改善し、NOIが50万円アップしたとします。
結果、投資家が6%でも不安材料が減少し、購入してもいいと考えます。
NOI:850万円
R(投資家が求める利回り):6%
V:850万円÷6%=14,170万円
このように2740万円の価値上昇に繋がるのです。
家賃を3000円下げる意味
3000円×12ヵ月=36,000円(年間下落家賃)
36,000円(I)÷6%(R)=600,000円価値下落
ちょっと驚きませんか?
安易に家賃を下げた結果、価値は600,000円も下落してしまいました。
ここで言えることは、売却予定の有無で、リーシング(客付)戦略が変わってくるということです。
初期費用を下げたから空室が埋まったのか、それ以外の方法はなかったのかを考える必要があります。
管理会社(パートナー)の価値
NOIの構成要素を見て分かる通り、リフォーム等による資本改善を行い、NOIを上昇させ、ひいては価値を上昇させる戦略も必要になることがあります。
これは、投資効率を精査する「費用便益計算」という手法で分析しますが、NOI上昇額をキャップレートで割り算出します。これは良い投資につながることが多いです。
費用便益計算は、別の機会にご紹介できればと思います。
つまりは、資産価値に与える影響を、しっかり考えられる管理会社に任せることが大切です。青山物産では、そのような観点で物件をお預かりしています。
管理は点ではなく、線で考えるべきです。私たちはその線を担っていると考えています。納得していただける売却ができるよう、そして次の投資家に安心して購入していただけるよう努めるのが管理会社として大切だと考えています。
私たちは、個人でも法人でも不動産を所有しておりますので、投資家でありオーナーの気持ちもわかっているつもりです。
また、人体実験と言っては何ですが、事業投資を含む、様々な種類の投資も行っております。
不動産投資を絶対のものとして捉えているのではなく、投資の中の一部と捉えています。
投資家が、他の投資に価値を感じるのであれば、それを選ぶことは当然だと思います。ですからポジショントーク等は致しません。
もしよろしければ、是非下記からご相談ください。
http://www.garage-chintai.com/owner/kanri
また、キャッシュフローツリーや不動産投資にご興味がある方は、具体的にこちらのブログをご覧ください。
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